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ライター:たまり

台湾華語と台湾語の波間を漂う日本人。
ブログ「台湾語がちょびっと話せるよ!」で、たまりワールド炸裂中!

西北雨:南国台湾のスコール

 

西北雨
xīběiyǔsai-pak-hōo サイバッホー
スコール、激しいにわか雨、夕立


台湾語の語彙ですが、台湾華語読みされることもあり、台湾の『国語辞典』にも掲載されています。
台湾の“西北雨”、初めて出くわしたときは、本当にびっくりしました。この勢いで降り続いたら大水害の可能性も…?とぶるぶる震えていたら30分後にはピッタリやんで、またカンカン照りの夏の空。ああ、これはまさに、地理で習った「スコール」!台湾が南国だと実感するできごとでした。

西北雨”、字面から見ると西北から降る雨、のような印象ですが、実は方角にはあまり関係ないらしいのです。語源にはいろいろ説はありますが、その中の一つをご紹介。『愛説台語五千年』という本では次のように書かれています。

西北雨”は正しくは“灑潑雨sǎpōyǔ/sá phuah hōo”と書くべきで、雨が突然に激しく降り出すことを形容している。どこから降ってくるかといった方角とは関係ない。

 


台湾の人気ロックバンド、五月天の台湾語曲の中に『好不好』という曲があります。歌詞にこの“西北雨”が出てくるのですが、あまりに切ないラブソング。今ではもう“西北雨”と聞いただけで胸がキューンとなるのでした。

夏天 西北雨的下午 想你 不知影你在哪
夏の日の 激しい雨のけぶる午後には
とてもきみに会いたくなる。どこにいるかもわからないのに
(訳:たまり)

※参考文献:『愛説台語五千年』(王華南)高談文化(2007)p17