学習方法や言葉と文化の関係等、台湾華語にまつわるあれこれ、たくさんお伝えします!特集記事の解説も、ここでまとめて読めますよ!

中華料理

え?それも使わないの?

中華料理の話をしようと思って、「中國菜 Zhōngguó cài」と言ったら、例のごとく台湾人同僚から、「それ、使いません!」とのありがたーい、アドバイス(普段から、「私の話す中国語で、台湾であまり使わないものがあったら教えて」とお願いしています)。

でも、私だって、台湾では「料理」の方をよく使うことぐらい知っているので、それほど驚きません。すぐに「じゃあ、中國料理Zhōngguó liàolǐ?」と聞き返します。でも、またまた、

「それも使いません!」

と言われてしまったのです。

(「 」の緑文字は中国語、ピンク文字は日本語)

zhongguocai

台湾の場合

中国の中国語(普通話)では、当たり前のように使う「中国菜」という言葉を、なぜ台湾人同僚は、「使わない」と言うのでしょうか?色々聞いてみると、どうも、「中華料理」をひとつのジャンルとしてくくることに無理があるようなのです。

東北菜、上海菜、川菜、廣東菜 」等と並ぶ言葉として、「 台菜台湾料理)」という言葉はあります。でもこれらをひとくくりにして、「日本料理」「韓国料理」「フランス料理」等と対比させる習慣がないというのです。

しかも、それを「中国+菜」の形で呼ぶことは、「台湾と中国は別の国」と考える人たちにとって抵抗が大きい。台湾料理を「中国の料理」の一部と呼ぶのは、受け入れ難いのでしょう。でも、だかといって、海の向こうの国の料理だけが「中国の料理」だと言って区別するには、台湾料理との共通点も多すぎる、ということなのかもしれません。

中国の場合

これに対し、中国では、中華文化を代表するものに「中国」を冠して呼ぶのは当然のこと。だから、「中国菜」という言葉がすんなりと定着してしまうのでしょう。

日本でも「中国料理」とは呼ばない

同様に、中国でよく聞く「中國畫」「中國茶」という言葉も台湾ではほとんど使いません。水墨画等を指す時は「國畫」、お茶は種類を直接言います。

実は、台湾の国民党政権の時代に編纂された辞書や教科書には「中國菜」が収録されています。私の周囲の若い人たちにとって抵抗のあるこの言葉も、政治的な立場が異なる人には、もしかしたらすんなり受け入れられるのかもしれません。

そう言えば、日本でも「中国料理」ではなく「中華料理」と言いますね。「中華料理」と言うことで、今の中国で作られる料理だけでなく、台湾出身の人が作るものも、随分前に日本に移住した華僑の人たちが作るものも、そしてそれが日本風にアレンジされたものも、全部ひっくるめて呼ぶことができるのだろうと思います。

ちなみに、台湾華語では、料理の種類を区別する時に、「日本料理、韓國料理、法國料理」vs.「東北菜、上海菜、廣東菜」のように国の名前か地域の名前かで、「料理」と「菜」を使い分けます(タイ料理はなぜか「泰國菜」らしい・・・)。

中国普通話ではいずれも「」で表し、「料理」は「料理家务(家事を切り盛りする)」のような使い方が中心なので、この点もちょっと違います。(「日本料理、韓国料理」等は、中国でも最近使われるようになったようですが)

(まめ/日本人スタッフ)