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台湾ドラマで中国語

想見你 (16):書留郵便

昔は簡単に訳せていた言葉が、だんだん訳しにくくなっていくこともあります。

想見你 (16):書留郵便

(画像はLINE TVからお借りしました)

陳韻如 掛號喔
陳韻如さん、書留ですよ

男の子が突然家を訪ねてきます。母親に誰かと聞かれて、咄嗟に「郵便屋さん」とごまかす女の子。すると、相手の男の子がそれに合わせてこんなセリフでふざけてみせるのです。


昔は大切な書類を送る時には、郵便局の窓口で追加料金を払い、「書留で」とお願いするのが普通でした。そのままポストに入れる一般の手紙と違い、こうすることで番号を控えてもらい、きちんと配達されたかどうかが確認できるから。

こんな説明は、ある年代以上の人にとっては不要かと思いますが、最近の若い人には「書留(かきとめ)」という言葉が通じなくて驚くことがあります。今は、手紙を出す人が減り、郵便局そのものが身近な存在ではなくなったからでしょう。大切なものを送る手段としては、宅配便という選択肢も増えました。郵便局のサービスにも、「レターパック」という商品が増え、わざわざ窓口に行って「書留で」とお願いする必要がなくなっていますね。

日本人の高校生に「書留(かきとめ)」と言うと、ほとんどの人が「それ何?」という顔をします。台湾では今でも普通に使う「掛號guàhào」という言葉に対応する日本語が、通じなくなってしまっているのです。そうすると、ここのセリフは一体どう訳せばいいのだろうと悩んでしまいます。ペーパーレス化が進み、大切な書類は暗号化してオンラインで送付するということが一般化すれば、この「書留」という言葉もますます馴染みのないものになっていきそうです。

こんな風に、中国語の意味はわかるのにそれに対応する日本語の方が消えていくというのは、実は結構あることなのです。「包裹bāoguǒ」に対応する訳語も、「小包」ではなく「ゆうパック」に変更しないといけないのかもしれません。


なお、「掛號」にはもうひとつ「病院で受付の手続きをする」という意味もあります。二つの用法に共通するのは「番号を登録する」ということですね。

(2020.5.6)

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邦題:時をかける愛

2019年末から2020年初にかけて台湾で大ヒットし、最終回を迎えると「想見你ロス」という言葉まで生まれました。色んなところに伏線があるので、何度も繰り返して見る楽しさもあります。